野菜をもっとおいしく長持ちさせたい!そんな願いを叶えてくれる保存方法を「冷凍」「冷蔵」「常温」の3種類に分けてご紹介します。いつでも美味しい野菜が食べられるよう、ぜひ参考になさってくださいね。
目次
正しい野菜の保存方法を知る4つのメリット

野菜の正しい保存方法を知って実践すれば、「おいしく食べられる」以外にもたくさんのメリットがあります。まずは必ず知っておきたい4つのメリットをチェックしましょう。
冷凍・冷蔵保存でも栄養価を保持できる
正しい野菜の保存方法を知る最大のメリット!それは栄養価を保持できることです。「野菜の鮮度」は「栄養価」と深い関係があります。みずみずしい野菜としおれた野菜では何倍も栄養の量が違うことを覚えておきましょう。
また、ある種の野菜は冷凍保存によってむしろ栄養価がアップすると言われています。
- ブロッコリー……ビタミンC、βカロテン等
- ニンジン……ビタミンC、βカロテン、ルテイン等
- キノコ類……旨味成分(グルタミン酸)等
βカロテンは強力な抗酸化物質で、体が酸化物で傷つくのを防ぎます。ルテインは目に良い成分として有名です。
元となった研究結果が見つからないため、事実であるとは名言できません。ただ、野菜を干すと栄養価がアップするくらいですし、冷凍保存で栄養価が上がっても不思議ではありませんね。
その他の栄養素……たとえば人参に多いビタミンA・さつまいもに多いビタミンBなどは少しずつ減少していくと考えましょう。
冷蔵庫なしで野菜の鮮度を保持できる

「野菜は冷蔵庫に入れる」のは常識だと思いますよね?実は、一部の野菜は冷蔵庫に入れない方が鮮度を保持できるのです!最初知った時は衝撃でした。
しかし、野菜にはそれぞれ適した環境がありますし、冷蔵庫では寒すぎる種類の野菜がいてもおかしくありません。あまり寒いと「野菜が風邪を引く」(低温障害を起こす)と言われています。
冷蔵庫に入れない方が良い野菜の例は、
- じゃがいもなどのイモ類
- タマネギなどの乾燥野菜
が代表的です。涼しい季節ならかごや袋に入れておけば品質が保たれます!これで野菜室のスペースがずいぶん空きますよ。
詳しい保存方法は後ほどご紹介しますね。
長期保存によって節約できる
誤った保存方法の野菜はすぐに鮮度が落ちてしまうため、長期保存ができずこまめに買い物に行く必要があります。うっかり野菜を捨てる羽目になることも……。
そこで、正しい保存方法をマスターし長期保存できるようになれば、食費の節約に繋がります!まとめ買いで買い物の回数が減り、野菜の廃棄量も減るためです。特に旬の野菜は安く手に入り、最もおいしい状態で保存できるでしょう。
正しい野菜の保存方法は「体に優しい」だけでなく「家計にも優しい」のです。
野菜を使った料理がおいしくなる

野菜に仕込みをしてから正しく保存すると、素材に味が染み込んでおいしくなります。おでんは次の日がもっとおいしいのと同じようなものです。
味が染み込むので調味料を大量に使う必要がなくなり、減塩しつつもおいしく食べられるのが嬉しいですね。時短料理に使えますし、さらに糖分の使用量を減らせばダイエットにも。
「味付けすると食感が損なわれるのでは?」と思いきや、適切に保存すれば大丈夫なんです。人参のポリッとした食感も、キャベツのシャリシャリ感もちゃんと残りますよ。
※長期保存の注意点
ここまで野菜を正しく保存する4つのメリットをご紹介しましたが、長期保存をする場合は注意点・デメリットがあります。それは、どうしてもおいしさや食感が失われていくことです。
冷凍保存の場合、1週間程度なら野菜に特に大きな変化はありません。しかし1か月単位になってくるとさすがにちょっとまずくなりますね。冷凍保存によって野菜の細胞が破壊されてしまうのが大本の原因です。
常温保存・冷蔵保存においても、栄養分の供給が絶たれているためだんだんと古くなってしまいます。鉢植えの花より花瓶の花のほうが早く枯れるのと同じです。
一方、キノコ類は冷凍保存によって旨味成分のグルタミン酸が増加し、さらにおいしくなります!1か月は余裕で持ちますよ。人によっては半年経っても大丈夫との意見もありますが、色やにおいで慎重に判断しましょう。できればどんな野菜類でもお早めに食べて下さいね!
さて、正しい保存方法によるメリットと注意点を確認したところで、次は具体的な保存方法をご紹介します!野菜だけではなく、フルーツにも活用できますよ。
【常温保存】野菜の保存方法&種類

まずは常温で野菜を保存する方法と、その方法が適用できる野菜の種類をご紹介します。常温なので冷蔵庫はなし。外に出していてもOKな野菜までありますよ!
常温&遮光で野菜を長持ちさせよう
常温保存は「最高気温が20度を下回る(11~4月)」「直射日光が当たらない」の2つの条件がそろった場合に活用できる保存方法です!その理由を解説しますね。
常温野菜と気温について
常温野菜に向いている野菜は暑さが苦手です。そのため常に20℃以下でキープできる環境に保存するのが理想的。
日本の平均最高気温が20度を下回るのは、11~4月の6か月間です。5月~10月までは意外と暑いので注意してください。
また、九州・沖縄など比較的暑い地域は4月・11月でも20度を超えるおそれがあります。逆に北海道や東日本など比較的寒い地域は、4月・11月でも常温保存ができるかもしれません。
全国的な平均最高気温だけではなく、お住いの地域の気温もチェックしましょう。
常温保存と日光について

野菜に直射日光が当たってしまうと、温度が上がって腐りやすくなります。そのため、きちんと遮光することが重要です。
直射日光が当たらないようにするためには、
- 屋外ならベランダボックスに入れる
- 室内ならネットや段ボールや発泡スチロールに入れる
- 野菜ストッカーを購入する
などの方法がありますね。
いずれにせよ、常に20度以下の温度を保てて、風通しがよく暗い場所(冷暗所)に保存してください。
風通しのよさが重要なのは、密封状態だと湿気で腐ってしまうからです。風通しの悪い畑の野菜は病気になりやすいと言われますが、それは収穫後も同じなのです。
常温保存の注意点
常温保存に際し、必ず覚えておきたい注意点をピックアップしました。これを押さえればバッチリ保存できるでしょう。
泥付き野菜はそのまま保存しよう

じゃがいもなどのイモ類・ごぼう・にんじんなどの野菜は、泥がついたまま売られていることがあります。そんな泥付き野菜を常温保存する場合は、泥を落とさずそのまま保存してください。
というのも、土の中で育った野菜は泥がついているほうが長持ちするためです。野菜は育った環境に近ければ近いほど、新鮮に保存できるというわけですね。
また、湿気に弱い野菜を水に濡らすと劣化しやすくなるため、そういった面でも泥付き野菜は泥がついたまま保存すると長持ちします。
どうしても衛生面で気になる場合は、しっかりビニール袋で包むか、最終的には泥をしっかり洗い流しても構いません!我慢するよりはずっと良いですからね。
虫がつかないようにしよう

常温保存が適した野菜には、基本的に虫がつきません。虫がつく食品は粉類やお米や葉物野菜が代表的ですね。
ただしゴキブリは別です!ゴキブリは玉ねぎやじゃがいもが大好きで、ホウ酸団子にタマネギが使われているほどなのです。
ゴキブリが入り込まないように隙間を埋めるか、野菜をネットに入れる・新聞紙に包むなどの対策方法が有効です。新聞紙の代わりに雑誌やプリンター用紙・クッキングペーパーを使っても構いません。
寒さに弱い種類は包む

サツマイモやカボチャは寒さに弱いため、真冬は新聞紙やネットで包んで保存してください。およそ9度以下になる場所で保存していると、低温症を起こして腐ってしまうためです。野菜が風邪を引くといわれる理由ですね。
冷蔵室はおよそ3℃~6℃の温度帯なので、寒さに弱い野菜にとっては過酷な環境であると言えるでしょう。
カット後は冷蔵保存しよう

常温保存の野菜をカットしたあとは、もう常温保存できません。ラップで包んで(ビニールに入れて)冷蔵室に保存してください。
野菜にとってカットされた場所は大きな「傷」。その傷口からはエチレンという老化植物ホルモンが大量に出てくるため、野菜が腐りやすくなってしまいます。
そこで、傷口をラップで密閉してから冷蔵庫で保存すれば、野菜が腐るのを遅らせることができるのです。
常温保存が適している野菜一覧&保存方法
常温保存ができる野菜を一覧にしました!いつもなら冷蔵庫に入れている野菜でも、これからはベランダやストックボックス・木箱などで保存可能です。
さつまいも | ・寒さに弱いため新聞紙に包む |
---|---|
じゃがいも | ・光に当たると芽が出てしまうため、必ず暗い場所に保存 ・3~5℃の低温で保存すると甘味が増す (ホクホク感は薄れる) |
かぼちゃ | ・丸ごとのかぼちゃのみ常温保存すること ・切り分けたらラップで包んで冷蔵庫へ |
タマネギ | ・虫対策としてダンボールかネットに入れるとよい (できれば玉ねぎ同士が触れ合わないようにするとベスト) ・乾燥を好むため、風通しを重視 ・吊るして保存も可能(水分が抜ける) ・新玉ねぎは水分が多くすぐに腐るため、冷蔵庫に入れて早めに使い切る ・梅雨~夏の時期は湿気が増えるため、冷蔵庫がよい場合も |
にんにく | ・ネットに入れ、吊るして保存できる ・気温が高いと芽が出るので注意 ・冷蔵庫に入れる場合は、においが映らないように密閉する (新聞紙に包んで湿気を防ぐとよい) |
里芋 | ・寒さに弱いため新聞紙に包む ・傷がつくと傷みやすいためやさしく扱う |
しょうが | ・黒ずんでいるしょうがは買わない (スーパーのしょうがは低温障害で黒ずんでいる場合がある) |
ごぼう | ・泥付きのまま冷暗所に入れておけば長持ちする |
白菜 | ・11月~2月の真冬であれば、寒い場所で保存可能 ・根っこの部分を下にし、立てて保存すること ・室内でもヒーターなどで温度が上がる場所は気を付ける ・1/2、1/4にカットされた白菜は常温保存できない |
トマト・キュウリ・ナスなどの夏野菜は冷蔵保存に向いていませんが、かといって常温保存なら長持ちするわけでもありません。2~3日ですぐに食べるなら冷暗所に入れておきましょう。すぐに食べないなら冷蔵庫・野菜室保存してくださいね。
【冷凍保存】野菜の保存方法&種類

次に冷凍で野菜を保存する方法と、その方法が適用できる野菜の種類をご紹介します。うまく冷凍保存できると、おいしさを保ったまま長期的な保存が可能となります!
小分け&密封で野菜の劣化を防ごう
冷凍保存に適した野菜類は、ほとんどが水分で構成されています。鮮度を保つには密封で水分の蒸発を防ぐのが必須!また、呼吸を押さえて甘みや成分の消費を防ぐことも大切です。それぞれ解説しますね。
冷凍保存と小分けについて

冷凍保存する野菜は小分けにするのが基本。その理由は、野菜をできるだけ素早く冷凍するためです。
冷凍とは食品内の水分を凍らせる現象であり、なかなか冷凍できないと氷結晶が食品の組織や細胞を破壊してしまいます。
市販の冷凍食品では、枝豆やグリーンピースなどの野菜が手に入りますよね。野菜なのにどうして賞味期限が長く、おいしいままなのかというと、業務用の冷凍庫(フリーザー)で「緩慢冷凍」しているためです。これなら氷結晶によるダメージを最小限に抑えられます。
しかし家庭の冷凍庫では急速凍結は不可能。「緩慢凍結」でゆっくりとしか冷凍できないのです。大きくなった氷結晶が野菜を傷つけてしまいます。
でも野菜を小分けにすれば、面積が小さくなるため素早く冷凍しやすくなるというわけです。キャベツ1玉よりも千切りのほうが凍りやすそうですよね。
より早く冷凍できる方法は以下の通りです。
- 野菜の水分をしっかりふき取る
- 粗熱を取る
- 野菜をアルミホイルに包む
- 野菜を平たく並べる(分厚いと凍りにくい)
- アルミのバットに野菜を並べる(アルミは熱伝導がよいため、野菜が凍りやすくなる)
こうした工夫をすれば、家庭用の冷蔵庫でもある程度早く野菜を凍らせられますよ。使い切りサイズに小分けすれば、衛生面や消費期限の面でもメリットが得られます。
ちなみに、タケノコの水煮は水気を切らないでください。解凍したときに触感が悪くなるためです。スポンジ状のなんとも言えない食べ応えになります。
冷凍保存と密封について

水分が多い野菜は、乾燥すると鮮度が落ちやすくなります。しかしジップロックやサランラップで密封すれば水分が逃げにくくなるため、それだけ長持ちしますよ。
また、密封は呼吸による野菜の栄養分消費を抑える効果もあります。ただし完全密封するとまったく呼吸できなくなり、かえって野菜が傷むので要注意です。
上のネギのように、少し空気を含んだ状態で包むとよいでしょう。
冷凍保存のポイント
冷凍保存は、常温保存よりもテクニックがいる保存方法。それだけ押さえておきたいポイントがたくさんあります。おいしく長持ちさせたい人は、ここで紹介するポイントをぜひ覚えておいてくださいね。
水分と繊維の多い野菜は要注意

水分が多い野菜は、冷凍に時間がかかるため氷結晶が大きくなり、組織や細胞がダメージを受けてしまいます。トマトやレタス・新玉ねぎ・きゅうり・スイカ・ナスが当てはまりますね。夏野菜は水分が多い傾向があります。
また、繊維が多い野菜は解凍する際に組織がスカスカになってしまい、触感が筋っぽくなります。おいしさが損なわれやすいので、あまり冷凍には向いていませんね。特にごぼう・れんこん・大根に注意しましょう。
水分と繊維質が多い野菜は、冷凍してもなるべく優先的に食べるよう意識してくださいね。
凍ったまま使うのがベスト!

冷凍野菜を料理に使うとき、わざわざ電子レンジや流水で解凍しなくても構いません。そのまま料理に使ったほうがおいしく食べられるためです。食材に解凍によるダメージを与えなくて済みますからね。
凍ったまま食べるというわけではなくて、例えばそのままお味噌汁に入れる・フライパンで焼くなどでOKです。料理と一緒に加熱処理してしまえば、わざわざ自然解凍させなくてもきれいに溶けるのでご安心ください。
肉や野菜はしっかり解凍・加熱する必要がありますが、野菜ならそのまま使っても味が損なわれません。時短レシピの材料もなりますので、ぜひ野菜を凍ったまま使ってみてくださいね!
ブランチングしよう

ブランチングとは、野菜を加熱して酵素や微生物の働きを止め、保存中の変化を防ぐことです。
野菜の酵素が残ったままだと、酵素の働きで栄養素が破壊されてしまいますが、ちょっと加熱するだけでこれを防げるんですよ。
具体的なブランチングの方法は、煮る・焼く・茹でるなど。特に茹でるのが簡単です。農薬や汚れの除去にも役立ちますよ。
野菜によりますが、30~3分ほど茹でましょう。
冷凍庫を工夫しよう

うまく野菜を冷凍するためには、野菜だけではなく冷凍庫も工夫する必要があります。
まずは冷凍庫の温度設定を「強」にすること。今まで一度も温度設定をしたことがない人もいるかと思いますが、その場合は「中」のはずです。暑い季節だけでも構いませんので、強に変更しておいてくださいね。
次は冷凍庫の中身を隙間なく詰めること。冷たい食品同士が保冷剤となり、冷凍状態を維持しやすくなります。また、冷凍庫を開けたときにあたたかい空気が入りにくくなります。
そして収納アイテムを使うこと。100均の仕切りで十分です。ペットボトルに野菜を立てるのも賢い手ですね。
冷凍保存が適している野菜一覧&保存方法
冷凍保存ができる野菜の一覧をご紹介します。おうちにある野菜が冷凍できるか調べてみましょう。
※保存期間はいずれも3週間~1か月程度です!ジップロックなどの保存袋に入れ、できるだけ早く消費してください。
もやし | ・軽くゆでたあと冷凍する ・凍ったまま料理に使う |
---|---|
トマト | ・丸ごとなら下手をくりぬいて十字を入れる (皮が剥きやすくなる) ・カットトマトなら1~2cm角に切る |
タマネギ | ・みじん切りにして冷凍する (甘味が増す) |
ダイコン | ・小さく切って冷凍 (調味料と一緒に保存すると味が染みる) ・大根おろしにして冷凍もOK |
ピーマン | ・種とわたを取り除いて保存 ・下茹ですると変色を押さえられる |
きゅうり | ・そのままだと水分が多すぎてまずくなる ・スライスして味付け後に冷凍すればおいしさを保てる (塩もみで水分を切るのも◎) |
キャベツ | ・ざく切りにして水気を拭いてから保存 (千切りは水分が染み出て触感が柔らかくなるが、 塩もみすればシャキシャキ感が残る) |
アスパラガス | ・かたい皮を除いて保存 (長いままでも切ってもOK) |
ほうれんそう | ・茹でると長持ちする ・そのまま冷凍したほうが味はおいしい (茹でると少し筋っぽくなる) |
オクラ | ・茹でるか輪切りで保存 (茹で時間は10~15秒でササッと) |
枝豆 | ・殻つき、豆だけいずれも冷凍できる (塩ゆでして粗熱を取ってから冷凍すること) |
ブロッコリー | ・サッと茹でて小分けにする |
かぼちゃ | ・薄くカットして茹でて保存 (茹でたあと潰して保存するのもOK) |
きのこ類 | ・石づきや軸を取って保存 (使いやすい大きさにカットしても良い) ・できるだけ早く使い切ること ・洗わずに保存するとおいしい (水洗いは風味を落とす 気になるなら濡れたキッチンペーパーで拭く) |
野菜を冷凍する際に気になるのが、栄養素の減少ですよね。前述した通り栄養素が増える野菜もありますが、基本的に長期間の保存は栄養素が少しずつ減っていきます。
なるべく栄養素を保ちたいのであれば、「急速冷凍を心掛ける」ことが最も大切です。できるだけ細胞にダメージを与えずに凍らせれば、栄養素を長期的にキープできますよ。
【冷蔵保存】野菜の保存方法&種類
次は冷蔵で野菜を保存する方法と、その方法が適用できる野菜の種類をご紹介します。チルドや野菜室で野菜をおいしく保存できるようになりますよ。
簡単ひと手間で鮮度を長持ちさせよう

野菜を冷蔵保存する時に最も気を付けるべきポイントは「野菜の性質に合わせる」ことです。
例えば夏野菜は冷気に弱いため、新聞紙に包んで冷蔵室に入れると長持ちします。ほうれん草は立てて保存すると鮮度が保てますよ。
ほんのひと手間で冷蔵保存の野菜が長持ちするので、ぜひ次の一覧を参考に実践してみてくださいね!
冷蔵保存が適している野菜一覧&保存方法
ここでは野菜の特徴・分類別に一覧をまとめました。名前が載っていない野菜でも、分類すれば保存方法を適用できますよ。
青菜類 | ・ほうれんそう ・モロヘイア ・白菜 ・春菊 ・小松菜 |
・葉先を上に立てて保存する |
---|---|---|
イモ類 | ・さつまいも ・じゃがいも ・たまねぎ ・里芋 ・親芋 ・長芋 ・キャッサバ |
・寒さに弱いため新聞紙に包む |
芯が太い野菜 | ・キャベツ ・レタス ・白菜 |
・芯をくり抜いて、 濡れたキッチンペーパーを詰める (乾燥を防ぐため) |
不安定な野菜 | ・トマト ・カブ |
・ヘタを下にして保存する (転がって傷むのを防ぐ) ・ケースに入れるのも◎ |
根菜類 | ・にんじん ・ごぼう ・大根 ・イモ類 |
・湿気に弱いため新聞紙などに包む ・ポリ袋等に入れると◎ |
葉っぱがついた野菜 | ・にんじん ・カブ ・だいこん |
・葉っぱを切る (栄養分を取られないため) |
土付き野菜 | ・にんじん ・だいこん ・ごぼう ・イモ類 |
・土付きが長持ちする ・衛生面を考慮し、しっかり袋に入れること ・土が気になるなら洗い流してしまってもよい |
水の中で育つ(発芽する)野菜 | ・もやし ・れんこん |
・全体を水に浸しふたをして保存 (水は毎日変えるのがベスト) ・ビタミン類が流出するため注意 ・3日~1週間ほど保存できる |
名前が重複している野菜は、保存方法をどちらも適用してください。たとえば白菜は「葉先を上にして」「濡れたキッチンペーパーを詰めて」保存しましょう。
保存方法が適切でも、冷蔵保存なら1週間以内に使い切ってしまいましょう。
【その他】野菜の保存方法&種類

ここまで「常温」「冷凍」「冷蔵」の野菜保存方法をご紹介しました。これらの保存方法以外にも、まさに裏技のような保存方法があります。
土や雪に埋める

雪国では、昔から野菜を土に埋めて保存してきました。これを雪下野菜といいます。その中でも雪に埋めたまま越冬させた野菜は「越冬野菜」と呼ばれ、甘味が凝縮されて絶品なのだとか。
雪下野菜の種類は、キャベツ・レタス・にんじん・ダイコンが代表的です。40cm以上積もる雪国にお住まいの方は試してみてはいかがでしょう?
なお、雪国ではない場合は地中深くに埋める手もあります。プランターでは浅すぎるのでやめておきましょう。
たとえ地中深くに埋めても、暖かすぎたり温度変化が激しかったりすると失敗します。芽が出たり腐ったりするかもしれません。
また、野菜に肥料や添加物・保存料がついていると、うまく土の中で保存できない確率が高くなります。国産・中国産を問わず注意してください。
冷凍・冷蔵保存のほうが簡単に保存できるようですね。
干し野菜にする

干し野菜は梅雨の時期を除いて一年中作れます。特に空気が乾燥する冬は成功しやすいですね。ざるに切った野菜を並べて、ベランダに出しておけばOKです。
干し野菜ネットを使うとカビる可能性が低くなり、成功率がグンとアップしますよ。洗濯物と同じく、朝干して夕方には取り入れましょう。夜は湿気ます。
干し野菜はおおまかに2種類に分けられます。
セミドライ | 半日干した野菜は「セミドライ」。 まだ水分が残っており、保存期間は干していない野菜と変わりません。 調理用にすぐ使い切ってしまいましょう。 |
---|---|
フルドライ | 数日間じっくり干した野菜は「フルドライ」。 ほとんどの水分が抜けきっており、 保存方法が適切であれば数週間~半年も保存できます。 |
保存する際は密閉容器やジップロックに入れ、冷暗所か冷蔵庫に入れてください。冷凍保存も可能です!
以下、干し野菜に向いている野菜は、ダイコン・ニンジン・かぼちゃ・キノコ類など。これ以外にも多種多様な野菜が干せますよ。
一人暮らし・マンション暮らしの人でも簡単にできますので、もしも使い切れない野菜があれば干し野菜にしてみてくださいね。もしもの時の保存食・常備菜に最適です。
50度洗いする

野菜を50度で洗うと、気孔が開いて水分が入り込みパリッとした感触になります。残留農薬や汚れ・虫の除去にもうってつけの方法です。一度50度でささっと洗ってから冷蔵・冷凍すると、長期間清潔に保存できるでしょう。その際はしっかり水気を拭いてください。
50度洗いは、温度計とボウルさえあれば簡単にできます。葉物野菜は10秒~20秒程度、茎野菜は2~3分、根菜・キノコ類は4~5分程度を目安に洗いましょう。長すぎるとしなびてしまうので、様子を見ながら時間調整してくださいね。
注意点として、必ず48℃~52℃のお湯で洗ってください。43℃以下のお湯だとかえって雑菌が繁殖してしまいますよ。
また、肉や魚などの生鮮品も50度洗いでおいしくなります。酸化油や汚れが落ちるためです。ただし洗ったらすぐに食べてくださいね!保存はNGです。
漬物にする

野菜を漬物にすると、塩分によって細胞内の水分が抜けて腐敗しにくくなります。浅漬けだとせいぜい数日しか保存できません。しかし野菜を保存する目的で作られる漬物なら、数か月~数年は保存できるんです。
江戸時代には砂糖漬けや味噌漬けで野菜を保存していたと言われています。一方、現代はオイル付け・はちみつ漬け・ヨーグルト漬けなどラインナップが豊富!
まずはキュウリやなすの浅漬け(保存期間は2日ほど)など簡単な漬物から練習してみて、慣れてきたら保存用の漬物にも挑戦してみては。
まとめ
以上、「常温」「冷凍」「冷蔵」の3種類の野菜保存方法&その他の保存方法をご紹介しました。もしも今まで間違った方法で野菜をストックしていたのなら、ここで紹介した方法を実践するだけでグンと保存期間が延びるでしょう。
家計の節約・栄養素の保持・時短料理の補助など想像以上に多くの面で役立ちますので、「ほんのひと手間」でたくさんのメリットを享受してください!
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